亀吾郎法律事務所

法律は門外漢

黄昏ミッドシップ

晴れた夏の日の夕暮れになると、決まって雨が降る.遠くから雷雲が見えてあたりが急に暗くなる.こもった低音が鳴り響いて、陽光を覆い隠すと、薄暗い灰色の空からポタポタと雫がこぼれ落ちてきて、途端に止めどなくすべての空間を雨が隙間なく敷き詰めてし…

The Book of Tea: 茶の本 続きの続き

The earliest record of tea in European writing is said to be found in the statement of an Arabian traveller, that after the year 879 the main sources of revenue in Canton were the duties on salt and tea. Marco Polo records the deposition o…

The Book of Tea: 茶の本 続き

Why not amuse yourselves at our expense? Asia would returns the compliment. There would be further food for merriment if you were to know all that we have imagined and written about you. All the glamour of the perspective is there, all the…

The Book of Tea: 茶の本

The Cup of Humanity 人情の碗 英文:岡倉天心 邦訳:吾郎(亀吾郎法律事務所代表) 私の文章は機械的に文体を診断にかけると、どうやら岡倉天心の文章に近いらしい.ほとんどの文章が機械的な診断のもと岡倉天心だとされる.ではその岡倉天心はどんな文章を…

フェノメノロギシュ・レダクシオンII

この記事を読む前に言っておくッ!おれは先程奴(吾郎)の解説をほんのちょっぴりだが理解した.い…いや…理解したというよりはまったく理解を超えていたのだが……あ…ありのまま今感じたことを話すぜ!「おれは奴の記事を読んでFerrariの話かと思っていたらい…

フェノメノロギシュ・レダクシオンI

図1 図2 上の2つの画像をご覧いただきたい.見る人によって感想がきっと違うと思う.「赤い車だな」と感じるのはきっと共通した意見だろうがそれ以上はどうだろうか.「変な顔だ」「俺はあまり好きではない」「やっぱすげえなぁ」「俺実物で見たことあるよ」…

黄昏ミッドシップ

晴れた夏の日の夕暮れになると、決まって雨が降る.遠くから雷雲が見えてあたりが急に暗くなる.こもった低音が鳴り響いて、陽光を覆い隠すと、薄暗い灰色の空からポタポタと雫がこぼれ落ちてきて、途端に止めどなくすべての空間を雨が隙間なく敷き詰めてし…

読書という泳ぎ方

私が最後に記事を投稿したのは8月10日だった.ということは今このとき書いているのは14日であるから4日空いたことになる.なんだか随分間が空いた気がしてしまう.だからどうしたんだと言われると、別になんでもないです、ただ私が思ったことをつぶやいただ…

Συμπόσιον/ Symposium 3

私はPlatoの「饗宴」の話をしている.作品では古代ギリシアのおっさんたちがそれぞれエロス論を始めるが、最終的にSocratesなる人物がエロスについて徹底的に論証を行う.それはPlatoの考えであるイデア論の中核でもあった.こうして全員を屈服させたのであ…

Συμπόσιον/ Symposium 2

「饗宴」ではPhaedorus, Pausanius, Eryximachus, Aristophanes, Agathonら五人が弁舌を奮った.それぞれ独自の話でありつつも前の論者の論点を受け継いで展開され、必ずしも完全に独立した話をしていたわけではなかった.ついにSocratesの番になり、彼の演…

Συμπόσιον / Symposium 1

officegoro.com Photo by Tae Fuller on Pexels.com やっと「饗宴」を読み終えることができた.「饗宴」(Symposium)というのは勿論Plato(プラトン)の著作のことなのだが、この和訳は様々な出版社から出ている.私は過去に東大出版会から出た山本巍氏の「…

Pandemic and Persona パンデミックと私のあり方

officegoro.com Photo by Christina Morillo on Pexels.com 以下の記事は2020年7月2日に医学誌The New England Journal of Medicine Perspectiveに掲載されたものを翻訳したものです.記事は無料で読めます.https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp201…

月夜に舟を漕ぐ

今週のお題「お気に入りのTシャツ」 お気に入りのTシャツ 私はあまりTシャツを買わない.買うとしても比較的安価なものがさらにセールで売られているときくらいだ.どちらかというとポロシャツのほうが好みなのでポロシャツのほうがクタクタしている. 私のT…

陽の光

officegoro.com 雑然とした中に思わぬ秩序があったりする. あくる夏らしい日.それは燦々と降り注ぐ陽光を身に浴びる日でもあり、冷えたビールを飲みたくなる日でもあり、バーベキュー日和ともいえる日.どこかドライブしてもいい.砂浜で日焼けしたくなる…

ご挨拶

はじめまして.亀吾郎法律事務所はてなブログ支部にお越し下さりありがとうございます.投稿はWordpressを主としていますが、より多く見ていただくため、はてなブログにもアカウントを設けました.はてなブログの方は、主にWordpress記事の転載になります.…

自分で問題を提起するシリーズ:急

officegoro.com このシリーズでは始めに、古代の人々はそれぞれの生活圏で異なる時間の見方をしているとの指摘を確認し、それぞれ時間を有限の線分、無限の円環、始点があって終点のない無限直線、始点はなく終点のみの無限直線に大別されるとした.人は過去…

近年の異世界系小説に見る超越と脱出:5

officegoro.com 脱出と超越について話をしてきた.日本の伝説、異世界系小説、解離.それらの脱出願望を見出し、文献を引用しつつ私なりに概説を試みた.最後にもう一つ脱出方法を取り上げ、試論を終えようと思う. 思いつく方法は自ら命を絶つこと、自殺を…

近年の異世界系小説に見る超越と脱出:4

officegoro.com これまでにわたって、私は日本では古来よりムラ社会構造が個人の脱出願望に関係しているという考察を引用し、近年盛り上がりをみせる異世界系小説(なろう系とも)の構造を検討した.日本のファンタジーゲーム人気により浸透したであろう共通…

近年の異世界系小説に見る超越と脱出:3

officegoro.com 散々話を引っ張ってきたが、私の答えはやはり「異世界」である.そして「小説家になろう」系でブームとなっているのは「異世界」を下敷きにしたファンタジー、いわば剣と魔法の世界だ.作品によりあらすじは異なるが、典型はこうである.主人…

近年の異世界系小説に見る超越と脱出:2

officegoro.com なぜ、浦島太郎と盧生はそれぞれ異世界に転移したのか.また、なぜ二人の物語が現在まで残っているのか.他界への憧憬はあったにせよ、二人はきっと他界で幸福や快楽を得ようとしたわけではない.一度も行ったことがないはずなのだから. 私…

近年の異世界系小説に見る超越と脱出:1

この記事はWordpressの転載です. officegoro.com 「今」自分が置かれている状況がとても辛い、現状に満足していない、なんとかして抜け出したい.そんなとき私達はどうするだろうか.休暇を取る?仕事をしている人なら職場になんて言おうか.「言いづらくて…

亀吾郎法律事務所が目指すところ What our office aims for

officegoro.com About a month has passed since we founded Kamegoro law office.Posting articles continuously makes us realise that we could gradually see things we aimed for. Now we would like to reconsider our weblog statement. Our mottos a…

自分で問題を提起するシリーズ:破

officegoro.com 前回、時間について自分なりに問題を提起した.時間が過去から未来へ直線的に進むモデルは説得的だが、果たして正しいのだろうか.ということを述べた.これは結構難しい問題であることは自身で自覚していて、問題提起した自分を少しながら後…

本を整頓するということ

officegoro.com “To arrange your books on the shelves properly is a difficult task. If you arrange them according to their contents you are sure to get an untidy shelf. If you arrange them according to their size and colour you get an attra…

自分で問題を提起するシリーズ:序

officegoro.com ようやく取り組んでいたG. W. F. Hegel(ヘーゲル)の歴史哲学講義を読み終えようとしている.人間の精神が自由に向かって進んでいく過程が世界の歴史である、という彼の考えはその後の歴史哲学を推し進めてゆく一つの偉大な動きだと思う.精…

ファッション誌から普遍的道徳律を考えることもある

少し投稿に間が空きました.梅雨が本格的で空気はジメジメしますね.菌糸にとってはうってつけの生育環境になりました.今回は私が最近読んだ本を紹介したいと思います.メンズファッション雑誌であるGQ JAPANを、私は「ほとんど自動車の記事だけ」読むよう…

気づけばグリーンイグアナ

先日、妻と淡水魚の水族館を訪ねました.大きな敷地の中には大きな池が会って、その中心にガラス張りのルーブル美術館のような建物があります.水族館の入口には鯉のぼりを模した、何百もの鮎のぼりが風を吸って、元気よく泳いでいました.見物人は少ないの…

結婚式を間近で見るということ

officegoro.com 結婚式というのは凄まじいエネルギーを要するものです.つい最近、兄の結婚式に参列してきました.神前式を以て粛々と執り行われました.奈良時代(神護景雲元年)から存在するという、とある神様の祝福が得られ、二人は無事夫婦として結ばれ…

ある言葉をめぐる思弁

officegoro.com Photo by Oliur Rahman on Pexels.com 私が仕事を初めて数年経ってから「精神」という言葉を強く考えるようになった.しかし考えるよりも優先しないといけないことが多く、以前は取り組むのが難しい課題であった.今でもとてもとても難しいこ…

自動車について独り言つ

officegoro.com 思ったことを書きます。 最近のことに限らず、車を運転していると周囲の自動車のほとんどは制限速度にとらわれず走行しており、道路法規の速度制限は効力をなしていないように思う日々が続いています。 かといって著しい速度で走行する車両は…